2015'08.20.Thu
以前このブログで、「私の鉄道趣味のルーツは、祖父母の住んでいた家の近くを走っていた京浜東北線の103系にある」という話はした気がしますが、幼少期に実際に私が住んでいた(というか今も住んでいる)家は鉄道とは何ら縁のない、クルマ社会の町にあります。
幼少期の見聞きしたものが、成長したのちの性格や趣味嗜好などに影響を与えるというのは、教育学ではもはや疑うことのない定説ですが、ではクルマ社会で育った私が何故ここまで鉄道を好きになったのか。
自分なりに、答えは絵本だと思っています。近所にあった図書館に私が大好きな乗り物系の絵本がたくさん揃っており、幼いころはよく母に連れられて赴いていました。こんなに鉄道が好きになったのも情操教育のたまものですね(違う
というわけで、今日の記事は幼いお子様を育ててらっしゃる保護者のみなさまにもお役にたつような内容になりますので、そういったみなさまにも参考にしていただければ幸いです(そんな来訪者がいらっしゃるかは知りません
まず最初は、私が一番好きだった絵本から紹介します。
いやいやバスの3ばんくん(砂田 弘 (著) 富永 秀夫 (イラスト) 小峰書店)
さんざん鉄道鉄道言っておいて最初がクルマものというのもいかがなものかとは思いますが、現に好きだったのだから仕方ない。
3ばんくんの「3ばん」とは、駅から出ている系統のことで、3番は病院行き。団地や遊園地に行くほかのバスたちをうらやましく思いながら、病院を往復する毎日に嫌気がさしている3ばんくん。ある出来事をきっかけに、わがままばかりだった自分にも大事な役目があることに気が付きます。
乗り物系の絵本であると「○○へ行った」というお話の多い中で、バスを擬人化して物語調に仕立てたところが楽しい絵本です。病人を運ぶという大切な使命を通して、自分の価値に気づいていくというところも、大人が読んでも楽しめる本ですね。
かもつれっしゃのワムくん(関根 栄一 (著), 横溝 英一 (イラスト) 小峰書店)
以下はAmazonの商品紹介から引用です。「「ワム」とは屋根のある貨車です、そして屋根のない貨車は「トラ」、コンテナ専用車は「コキ」、タンク車は「タキ」、冷蔵車は「レム」、石炭専用車は「セキ」と呼びます。貨車のワムくんの番号は93287です、ワムくんは周囲が草ぼうぼうの線路の上におかれて、近くに置かれる貨車と話をします。ある日、ワムくんの扉が開かれて、りんごの箱が運びこまれました。ワムくんは貨車の「トラ」に連結されて、長い旅が始まりました。」
今の時代セキだのレムだの誰がわかるんだというところは、作者が読者を国鉄の世界へ誘わんとする巧妙なトラップです。現に私が引っ掛かりました。・・・・・・え? 違う? そうですか。あとワムくんがワラ1なのにとび色で、私鉄所有車というのも鉄的には見逃せないポイントですね。
内容は、いつも引き込み線(この引き込み線も中小私鉄の貨物側線だったり、あるいは表紙の電気機関車も私有機関車だったりするところも、地方私鉄ファンとしては萌えポイントです)でひなたぼっこしかできず、広い世界に憧れを持つワムくんが、ひょんなことから荷を積んで日本中を駆け巡るという物語です。海底トンネルではほかの貨車たちが魚に化けてしまって、ワムくんだけが取り残されるようなことになってしまったりと、荷をもらって仕事に出ていくというリアルな一面と、貨車が魚に変化してしまうというファンタジー色が見事に調和した、大変に楽しい本です。
最後のオチはちょっとうーん、となってしまうものの、親子で読んで楽しい本だと思います。
はたらきもののじょせつしゃけいてぃー(バージニア・リー・バートン(著, イラスト) いしい ももこ (翻訳) 福音館書店)
またしてもクルマものですが、ちょっと奇をてらって除雪車がメインのお話です。
バージニア・リー・バートンの絵本といえば「いたずらきかんしゃちゅうちゅう」がとみに有名ですが、同じ乗り物系絵本でも私が好きだったのは「けいてぃー」でした(もちろん「ちゅうちゅう」も読みました)。バートンはアメリカの作家でしたが、この作品はどこか北欧のような静かで、雪がしとしとと降り積もる街を、武骨な旧式の除雪車であるけいてぃーは黙々と雪をかいて働きます。その姿に幼い私は大変に心を打たれたのでした。
また、この絵本は一般的な絵本のスタイルとは異なり、「じぇおぽりす」という名の架空の町の鳥瞰図が大きめの紙面いっぱいに描かれ、その中を「けいてぃー」が走り回る、という体をとっていました。「ウォーリーを探せ」にも通じるような、そんな遊び心のある本です。彼女が雪をかき終わるとハートマークになる、なんてところもバートンの遊び心を感じます。
長くなってしまったので今回はこの辺で。まだまだ読んだ本はありますので、折に触れてご紹介したいと思います。
それではー(^^)ノ
幼少期の見聞きしたものが、成長したのちの性格や趣味嗜好などに影響を与えるというのは、教育学ではもはや疑うことのない定説ですが、ではクルマ社会で育った私が何故ここまで鉄道を好きになったのか。
自分なりに、答えは絵本だと思っています。近所にあった図書館に私が大好きな乗り物系の絵本がたくさん揃っており、幼いころはよく母に連れられて赴いていました。こんなに鉄道が好きになったのも情操教育のたまものですね(違う
というわけで、今日の記事は幼いお子様を育ててらっしゃる保護者のみなさまにもお役にたつような内容になりますので、そういったみなさまにも参考にしていただければ幸いです(そんな来訪者がいらっしゃるかは知りません
まず最初は、私が一番好きだった絵本から紹介します。
いやいやバスの3ばんくん(砂田 弘 (著) 富永 秀夫 (イラスト) 小峰書店)
さんざん鉄道鉄道言っておいて最初がクルマものというのもいかがなものかとは思いますが、現に好きだったのだから仕方ない。
3ばんくんの「3ばん」とは、駅から出ている系統のことで、3番は病院行き。団地や遊園地に行くほかのバスたちをうらやましく思いながら、病院を往復する毎日に嫌気がさしている3ばんくん。ある出来事をきっかけに、わがままばかりだった自分にも大事な役目があることに気が付きます。
乗り物系の絵本であると「○○へ行った」というお話の多い中で、バスを擬人化して物語調に仕立てたところが楽しい絵本です。病人を運ぶという大切な使命を通して、自分の価値に気づいていくというところも、大人が読んでも楽しめる本ですね。
かもつれっしゃのワムくん(関根 栄一 (著), 横溝 英一 (イラスト) 小峰書店)
以下はAmazonの商品紹介から引用です。「「ワム」とは屋根のある貨車です、そして屋根のない貨車は「トラ」、コンテナ専用車は「コキ」、タンク車は「タキ」、冷蔵車は「レム」、石炭専用車は「セキ」と呼びます。貨車のワムくんの番号は93287です、ワムくんは周囲が草ぼうぼうの線路の上におかれて、近くに置かれる貨車と話をします。ある日、ワムくんの扉が開かれて、りんごの箱が運びこまれました。ワムくんは貨車の「トラ」に連結されて、長い旅が始まりました。」
今の時代セキだのレムだの誰がわかるんだというところは、作者が読者を国鉄の世界へ誘わんとする巧妙なトラップです。現に私が引っ掛かりました。・・・・・・え? 違う? そうですか。あとワムくんがワラ1なのにとび色で、私鉄所有車というのも鉄的には見逃せないポイントですね。
内容は、いつも引き込み線(この引き込み線も中小私鉄の貨物側線だったり、あるいは表紙の電気機関車も私有機関車だったりするところも、地方私鉄ファンとしては萌えポイントです)でひなたぼっこしかできず、広い世界に憧れを持つワムくんが、ひょんなことから荷を積んで日本中を駆け巡るという物語です。海底トンネルではほかの貨車たちが魚に化けてしまって、ワムくんだけが取り残されるようなことになってしまったりと、荷をもらって仕事に出ていくというリアルな一面と、貨車が魚に変化してしまうというファンタジー色が見事に調和した、大変に楽しい本です。
最後のオチはちょっとうーん、となってしまうものの、親子で読んで楽しい本だと思います。
はたらきもののじょせつしゃけいてぃー(バージニア・リー・バートン(著, イラスト) いしい ももこ (翻訳) 福音館書店)
またしてもクルマものですが、ちょっと奇をてらって除雪車がメインのお話です。
バージニア・リー・バートンの絵本といえば「いたずらきかんしゃちゅうちゅう」がとみに有名ですが、同じ乗り物系絵本でも私が好きだったのは「けいてぃー」でした(もちろん「ちゅうちゅう」も読みました)。バートンはアメリカの作家でしたが、この作品はどこか北欧のような静かで、雪がしとしとと降り積もる街を、武骨な旧式の除雪車であるけいてぃーは黙々と雪をかいて働きます。その姿に幼い私は大変に心を打たれたのでした。
また、この絵本は一般的な絵本のスタイルとは異なり、「じぇおぽりす」という名の架空の町の鳥瞰図が大きめの紙面いっぱいに描かれ、その中を「けいてぃー」が走り回る、という体をとっていました。「ウォーリーを探せ」にも通じるような、そんな遊び心のある本です。彼女が雪をかき終わるとハートマークになる、なんてところもバートンの遊び心を感じます。
長くなってしまったので今回はこの辺で。まだまだ読んだ本はありますので、折に触れてご紹介したいと思います。
それではー(^^)ノ
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茨城県古河市在住。「いばらぎ」ではなく「いばらき」です。
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