2012'11.29.Thu
そろそろということで、青森駅を出ることにした一行。国鉄時代の上野口好きが集まった面々ですから、当然この後も国鉄ゆかりの施設に向かうことになります。もうどこかはお分かりですよね。
こちらは青森駅に止まっていた北斗星用のEF510。今まで、最近製造される車両ってのは鉄道車両としての風格が無くてカッコ悪いと思っていたんですが、この北斗星用のEF510はなかなかどうしてカッコいいと思っています。赤いEF81の牽く北斗星よりも、なんとなくこちらのほうがしっくりきてしまうのは気のせいでしょうかね?
なんにせよ、北斗星の模型を手に入れる機会があれば是非とも欲しい1両です・・・・・・・・・いやいやまさか、HOなんかに手を出そうなんて思ってませんよ・・・・・・本当ですよ?(^^;
コインロッカーに荷物を預け、かつての車両搬入口とともに保存されている八甲田丸を見に行くことにします。
船だけでも保存するのは大変だと思われますが、この車両搬入のための桟橋をモニュメント的に残したことも、この街が青函連絡船をどれだけ誇りに思っていたかが分かるというものです。
かつてどれだけのワムやトラ、そして「北東航」の札が挿されたマニやオユたちがここの桟橋のジョイントを響かせたことでしょう。このモニュメントは、青函連絡船が単なる船ではなかったことを如実に示すものとして、後世に伝えるべきと思います。
幾度と無く通り超えた陸奥湾を眺めながら、何度と無く荒波を潜り抜けた難航路、津軽海峡をその先に見据える八甲田丸。
第一線の花形で、腕自慢の益荒男で鳴らしたこの船も、今や在宅介護サービスを受けるおじいちゃん、というところになるでしょうか。
それでもまだかつての海を見守り続ける、そういう気概が衰えてもなおこの船からは感じられます。
時代の生き証人です。本当に大事にして欲しいと思います。
中に入ってみます。
かつての船室には昭和の青森を再現した展示が並びます。それはそれでよかったのですが、雑魚寝席(笑)を一区画でもいいので残して欲しかったな、とは思いました。
操舵室の中にも入れます。船長気分で望遠鏡を覗くひさしさん。かつて乗組員だった方から直接、機器類ひとつひとつに至るまで解説をつけてくださり、一緒にいたまさるさんと共に感心しきりでした。
まさるさんが羽織っていた東京「喜多」鉄道管理局のドカジャンを「東京『北』鉄道管理局って、あれかい?」と、その方が聞いていたのが印象的でした。やはり、当時にとっては重要な響きだったのですね。
どでかく描かれたJNRの文字。色は赤とクリーム、または紺とクリームの違いはありますが、この文字に象徴される国鉄の誇りはまだ輝きを失っていません。
JRになってからも少しの間青函連絡船は運航されていて、その間はJRマークを掲げて走ったはずですが、やはりこの船にはこのマークが一番似合います。誇りですからね。
さて、車両甲板に下りてみます。
船の科学館にあった羊蹄丸の中に入れなくなった後は、車両甲板が見られるのも全国でここだけになりました。函館の摩周丸はアスベスト問題で入れませんからね。
それにしても狭いスペースです。よくぞここまで入れ込んだなあ、というのが正直な感想です。
私が見たかったのはなんといってもこれ。キハ82です。
キハ181もそうなのですが、この時期の特急車のデザインのなんと美しいことか。丸みを帯びた、それでいて機能も損なわない先頭部のデザインはまだまだ見習わなければならないと思います。
サビが浮いていたり特急のエンブレムがなくなっていたりと、状態は悪そうに見えますが、内部(内部がチラッと見えるのですが、これがもう完璧でした。鉄道博物館所蔵車などにも国鉄時代そのままと思います)の様子などを見るに状態はいいほうであると思います。再塗装は厳しいところに置いてあるとは思いますが、是非とも整備を行って欲しいものです。
青函連絡船を語る上で忘れちゃいけないのがこの車両。控車のヒ600です。
貨車を連絡船に積み込む際に、当然入換用のDD13やDE10に押されてソロソロと車両甲板に入っていくわけですが、機関車は重いので船の中には入れません。そこで、船との間をこの控車で長さを稼いでいたわけですね。
余談ですが、ここで展示されている車両にDD16がありますが、青森駅や函館駅で入換を行っていたのってDD13かDE10じゃなかったでしたっけ? DD16が入換をしているのは見たことが無いのですが・・・。北のDD16といえば、各地に散らばってそこそこの活躍をしており、近年は苗穂工場での入換機が有名でしたが、連絡線の入換を行った記録は見当たりません。このあたりはよくわからないところです。保存されている31号機も、五稜郭区にあって瀬棚線の運用に就いていたカマのようですし。
船の船首部分で見つけたものですが、これは面白い。
想像でしかありませんが、据え置きの連結器が備え付けられていて、ここに貨車を繋げた後、下にあるホースを貨車のブレーキホースに繋いで、空気ブレーキを航送中にもかけておけるようにするもののようです。右にあるハンドルがブレーキ弁で、左の計器が空気圧を示すものでしょうね。
車両ごとにリンクとボルトで船体に固定していましたが、どうやら編成全体もこれで固定していたようですね。
八甲田丸を堪能していたらもうお昼の時間です。いきなりで恐縮ですが、これが我々のお昼ご飯。
青森魚菜センターののっけ丼です。まあ細かいシステムはお店のサイトに書かれていますので、ここではレポートのみということで。
当たり前の感想になってしまいますが、やはりそこは津軽海峡。どの刺身もうまいうまい。おかげで、味噌汁を買おうとしていたのに足りなくて、余計に払ってしまいました(^^;(右下に見えているのがおつりです
刺身もあれば乾物、それに蒸したエビ・カニなどもあり、更にはしおからなどもありました。あーでもないこーでもないと悩んでいるうちに、皆さん食べ終わってしまったらしく外で一服されていました。お待たせしてしまってすみません(^^;
その後は会場を再び八甲田丸の前に移して、アオモリ横断ウルトラクイズの決勝戦です。決勝戦に進んだのはなるさんとひさしさん。そして司会のトメさん・・・・・・じゃなかった、mattunさん。
いろいろとこねくり回して話を作ることは出来ますが、やはりこの模様は是非とも映像で見て欲しい(笑) 見ている側も(というか見ている側のほうが?)楽しい決勝戦でした。
ちなみに勝者のなるさんは、TOMYTECの101系京浜東北線方向幕をゲット。あのシリーズ、ちょくちょく欲しいものが出るんですけど、なかなかお金が回せないんですよねえ。
この後は、予定通りあおもりまちなか温泉という銭湯に。
以前北海道に行ったときに、旅先での風呂は気持ちいいと記しましたが、特別温泉宿などにとまらないのならば風呂の行程は入れるべきだと痛感しました。
もう一夜を共に過ごした(?)仲間であるわけですから、そんな仲間とゆったり風呂に入るのだからこれ以上の贅沢はありません。SEKKIさんに背中を流してもらう(若輩なのにスミマセン)場面もあったり、ちょっと缶ジュースを買いに行ったらなるさんが軽食コーナーでビールを頼んでいるし(その後、皆さん呑まれたようです(^^;)、いろいろと印象深いお風呂になりました。
さて、ゆっくりしていたら時間はもう4時半です。いそいそとまちなか温泉を出て、青森駅に戻ります。
ここでよもやの雨。八甲田丸の写真でも分かるように、あんなに快晴だったのに、です。そんな雨の中を、買出し班のSEKKIさんたちが駆け出していきます。
えっ、何を買い出すかって? そんなの決まってるじゃないですかあ。
だって、帰りもあけぼのに乗るんですよ!
第五部に続く
こちらは青森駅に止まっていた北斗星用のEF510。今まで、最近製造される車両ってのは鉄道車両としての風格が無くてカッコ悪いと思っていたんですが、この北斗星用のEF510はなかなかどうしてカッコいいと思っています。赤いEF81の牽く北斗星よりも、なんとなくこちらのほうがしっくりきてしまうのは気のせいでしょうかね?
なんにせよ、北斗星の模型を手に入れる機会があれば是非とも欲しい1両です・・・・・・・・・いやいやまさか、HOなんかに手を出そうなんて思ってませんよ・・・・・・本当ですよ?(^^;
コインロッカーに荷物を預け、かつての車両搬入口とともに保存されている八甲田丸を見に行くことにします。
船だけでも保存するのは大変だと思われますが、この車両搬入のための桟橋をモニュメント的に残したことも、この街が青函連絡船をどれだけ誇りに思っていたかが分かるというものです。
かつてどれだけのワムやトラ、そして「北東航」の札が挿されたマニやオユたちがここの桟橋のジョイントを響かせたことでしょう。このモニュメントは、青函連絡船が単なる船ではなかったことを如実に示すものとして、後世に伝えるべきと思います。
幾度と無く通り超えた陸奥湾を眺めながら、何度と無く荒波を潜り抜けた難航路、津軽海峡をその先に見据える八甲田丸。
第一線の花形で、腕自慢の益荒男で鳴らしたこの船も、今や在宅介護サービスを受けるおじいちゃん、というところになるでしょうか。
それでもまだかつての海を見守り続ける、そういう気概が衰えてもなおこの船からは感じられます。
時代の生き証人です。本当に大事にして欲しいと思います。
中に入ってみます。
かつての船室には昭和の青森を再現した展示が並びます。それはそれでよかったのですが、雑魚寝席(笑)を一区画でもいいので残して欲しかったな、とは思いました。
操舵室の中にも入れます。船長気分で望遠鏡を覗くひさしさん。かつて乗組員だった方から直接、機器類ひとつひとつに至るまで解説をつけてくださり、一緒にいたまさるさんと共に感心しきりでした。
まさるさんが羽織っていた東京「喜多」鉄道管理局のドカジャンを「東京『北』鉄道管理局って、あれかい?」と、その方が聞いていたのが印象的でした。やはり、当時にとっては重要な響きだったのですね。
どでかく描かれたJNRの文字。色は赤とクリーム、または紺とクリームの違いはありますが、この文字に象徴される国鉄の誇りはまだ輝きを失っていません。
JRになってからも少しの間青函連絡船は運航されていて、その間はJRマークを掲げて走ったはずですが、やはりこの船にはこのマークが一番似合います。誇りですからね。
さて、車両甲板に下りてみます。
船の科学館にあった羊蹄丸の中に入れなくなった後は、車両甲板が見られるのも全国でここだけになりました。函館の摩周丸はアスベスト問題で入れませんからね。
それにしても狭いスペースです。よくぞここまで入れ込んだなあ、というのが正直な感想です。
私が見たかったのはなんといってもこれ。キハ82です。
キハ181もそうなのですが、この時期の特急車のデザインのなんと美しいことか。丸みを帯びた、それでいて機能も損なわない先頭部のデザインはまだまだ見習わなければならないと思います。
サビが浮いていたり特急のエンブレムがなくなっていたりと、状態は悪そうに見えますが、内部(内部がチラッと見えるのですが、これがもう完璧でした。鉄道博物館所蔵車などにも国鉄時代そのままと思います)の様子などを見るに状態はいいほうであると思います。再塗装は厳しいところに置いてあるとは思いますが、是非とも整備を行って欲しいものです。
青函連絡船を語る上で忘れちゃいけないのがこの車両。控車のヒ600です。
貨車を連絡船に積み込む際に、当然入換用のDD13やDE10に押されてソロソロと車両甲板に入っていくわけですが、機関車は重いので船の中には入れません。そこで、船との間をこの控車で長さを稼いでいたわけですね。
余談ですが、ここで展示されている車両にDD16がありますが、青森駅や函館駅で入換を行っていたのってDD13かDE10じゃなかったでしたっけ? DD16が入換をしているのは見たことが無いのですが・・・。北のDD16といえば、各地に散らばってそこそこの活躍をしており、近年は苗穂工場での入換機が有名でしたが、連絡線の入換を行った記録は見当たりません。このあたりはよくわからないところです。保存されている31号機も、五稜郭区にあって瀬棚線の運用に就いていたカマのようですし。
船の船首部分で見つけたものですが、これは面白い。
想像でしかありませんが、据え置きの連結器が備え付けられていて、ここに貨車を繋げた後、下にあるホースを貨車のブレーキホースに繋いで、空気ブレーキを航送中にもかけておけるようにするもののようです。右にあるハンドルがブレーキ弁で、左の計器が空気圧を示すものでしょうね。
車両ごとにリンクとボルトで船体に固定していましたが、どうやら編成全体もこれで固定していたようですね。
八甲田丸を堪能していたらもうお昼の時間です。いきなりで恐縮ですが、これが我々のお昼ご飯。
青森魚菜センターののっけ丼です。まあ細かいシステムはお店のサイトに書かれていますので、ここではレポートのみということで。
当たり前の感想になってしまいますが、やはりそこは津軽海峡。どの刺身もうまいうまい。おかげで、味噌汁を買おうとしていたのに足りなくて、余計に払ってしまいました(^^;(右下に見えているのがおつりです
刺身もあれば乾物、それに蒸したエビ・カニなどもあり、更にはしおからなどもありました。あーでもないこーでもないと悩んでいるうちに、皆さん食べ終わってしまったらしく外で一服されていました。お待たせしてしまってすみません(^^;
その後は会場を再び八甲田丸の前に移して、アオモリ横断ウルトラクイズの決勝戦です。決勝戦に進んだのはなるさんとひさしさん。そして司会のトメさん・・・・・・じゃなかった、mattunさん。
いろいろとこねくり回して話を作ることは出来ますが、やはりこの模様は是非とも映像で見て欲しい(笑) 見ている側も(というか見ている側のほうが?)楽しい決勝戦でした。
ちなみに勝者のなるさんは、TOMYTECの101系京浜東北線方向幕をゲット。あのシリーズ、ちょくちょく欲しいものが出るんですけど、なかなかお金が回せないんですよねえ。
この後は、予定通りあおもりまちなか温泉という銭湯に。
以前北海道に行ったときに、旅先での風呂は気持ちいいと記しましたが、特別温泉宿などにとまらないのならば風呂の行程は入れるべきだと痛感しました。
もう一夜を共に過ごした(?)仲間であるわけですから、そんな仲間とゆったり風呂に入るのだからこれ以上の贅沢はありません。SEKKIさんに背中を流してもらう(若輩なのにスミマセン)場面もあったり、ちょっと缶ジュースを買いに行ったらなるさんが軽食コーナーでビールを頼んでいるし(その後、皆さん呑まれたようです(^^;)、いろいろと印象深いお風呂になりました。
さて、ゆっくりしていたら時間はもう4時半です。いそいそとまちなか温泉を出て、青森駅に戻ります。
ここでよもやの雨。八甲田丸の写真でも分かるように、あんなに快晴だったのに、です。そんな雨の中を、買出し班のSEKKIさんたちが駆け出していきます。
えっ、何を買い出すかって? そんなの決まってるじゃないですかあ。
だって、帰りもあけぼのに乗るんですよ!
第五部に続く
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茨城県古河市在住。「いばらぎ」ではなく「いばらき」です。
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